3月11日の東日本大震災で倒壊してしまった灯籠。
その当時は何処に頼めば良いのか判らず?
新規での建立は声を掛けるとすぐ返事があるそうですが・・・。
柱だけでも新規にしようか、
何しろ、柱の大きさが直径750mm、長さが1,800mmという大物、採掘場が限られているので、いつ手に入るかも判らず。
そういう現状だから予算もかなり・・・
とにかく再建しなくては、住職の思いが檀家さんの心を動かします。
補修を請け負ってくれるのは何処だろう。
廻り廻って、当社にお声が・・・
この灯籠を建立されたのは個人の方で、今から46年前の昭和42年だそうです。
補修、修復も終わりいよいよ取付。
足場も自分達で組み、段取りよく作業を進めました。
竿の根元(節)部分の損傷がひどかった為に、近隣の方は長さを詰めたかと思ったそうです。
思った以上の出来栄に・・・
建立に携わった方々もホッとしたでしょうね。
宝珠のとんがり部の欠けを補修、台座部分の損傷の補強、整形。
灯籠の色目等を良く見、補修材に使う大谷石を見つけて。
どのように修復するか打合せをし、取りかかりました。
細部の欠け部分には(セメント+石膏+大谷石の粉末を混ぜて)色合いや強度のサンプルを数種作り調整。
著しい破損部分や風化部分は切取り、石をはめ込み整形して作っていきました。
足場を組んだり、組み直ししたりチームワークの良さが光ります
基礎の返花部分にも痛みなどあった為、現場で補修整形しました。
倒壊した姿を目にした時は・・・。
これだけの大きな灯籠の作成に携わった人は
修復という仕事に  中々応えはでず。
携わる事を・・・

竿の節の見事な復元。
笠の補修など職人の技を見る事が出来ました。
閉山する山元も多い為、これだけ大きな大谷石の灯籠(16尺)
は二度と出来ないでしょう。
本当にお手伝いが出来よかったです。
協力して下さった 現代の名工、村上さんに感謝。
笠の蕨手や欠けなども補修し、洗浄機で汚れを落としました。
中台、火袋、笠、宝珠と細心の注意を払いながら
手際よく進めました。
これだけ大きな16尺もある灯籠です。
不動尊のシンボル?でもあった灯籠。
一時はどうなる事かと心配になった
住職、檀家さんはじめ門前の方々。
震災より152日目、見事に再建されましたよ。
あるべきものが在っての縁日となり、賑わいがもどりますね。
これからも、ご参拝される方々を見守ってくれるでしょう。
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